会合

会合

諱千・樣峺螢ォ

「...もういらしていましたか。」


『ー』


「えぇ、分かっています。事前にお伝えした通り持ってきました」


『ー』


「いいえ、貴方のためならば僕は...あの方はお元気で?」


『ー』


「そうでしたか。それなら...ちなみに、用途を教えて頂いても?」


『ー』


「そうですか...お伝えした通り、代償は付きます。それはこの呪具に込められた呪いであり、在りし日の人間が定めた掟でもあります。」


『ー』


「そうですね...貴方はそれを承知のはず。では、お渡しします。」


『ー』


「いえ、貴方がたのためならば、僕は...」


『ー』


「...本音を言えば、貴方には使って欲しくない。恐神以外の人間が使った試しが無いから」


『...』


「どうか、使う機会が無い事を願っています。貴方がたが生きる未来を祈っています。

貴方がたが望む、幸せに辿り着く事を、願っています。」


『ー』


「御武運を。」

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